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「あなたは、すでにガンで亡くなったと思われていたのですよ。すみません」
開口一番、“わが身をお陀仏”にされて
僕は面食らったことがあります。
昔、亡父が群馬県の前橋という町で、
10年ほど女学校を経営していたことがあるのですが、
その学校の100周年史の編纂のために、
父親の足跡を調べに東京までやって来た、
中年の教師の言葉がこれでした。
じつは、筆者は、10年前に食道ガンを患い、
「手術をしないで病院を逃げ出した」という、
ちょっと風変わりなガン闘病記の本
【注・「母はボケ、俺はガン」(日経BP社)】を書いたことがあるので、
おそらく田舎町では、理事長の息子は、
よほど悪質なガンだったに違いない、
すぐに死んだようだと噂が流れていたらしいのです。

ことほどさようで、ガンには「宣告即=死」
という不治のイメージがつきまといます。
しかし、待ってください。
たしかに、毎年、30万人がガンで亡くなり、
ふたりに一人がガンに襲われるといわれますが、
再発や転移の不安を抱えながらも、300万人以上の患者さんたちが
さまざまな療法で延命しているのが現実です。

いまは、最新医術も医薬品も日進月歩ならぬ
“秒進分歩”の進歩を遂げておりますから、
治療の選択肢も広がりました。
患者と家族の考え方や情報の集め方次第では、
「切らない治療」「体に優しい治療」の組み合わせも
出来るようになってきました。
下手なお涙頂戴式のテレビドラマのようには、
そうそう簡単にはガンで悶絶死するケースは少なくなってきたのです。
ガンは「治療の可能性をあきらめたら負け」です。
ガン病棟の治療のほかに、漢方や食事療法など
さまざまな自然治癒力を高める養生法の選択肢もあるのです。

ちなみに、僕が10年前に拒否した食道ガンの手術とは、
喉、胸、腹を“3枚おろし”に切り裂いて、
40センチの食道管を切除、胃を喉まで持ち上げて吻合する、
10時間以上もかかり、術後の後遺症や合併症で
「100人に80人は助からない」といわれる惨い手術です。

筆者は幸運にも「ガンを切らず」に、
どっこい!元気に生き延びたケースですが、
「切り捨てご免」、いや「切られ損」の手術はたまらん!
と「手術拒否」。悩んだ挙句に選んだ道が
「抗ガン剤+放射線」の組み合わせ治療でした。
しかし、これとて白血球が激減し、
嘔吐や下痢による心身のダメージの大きい療法でした。
免疫力を落とさないために、勝手な判断でしたが
「天仙液+SOD」という代替療法も試みました。
結果、奇跡的にも食道を塞いでいた6センチの腫瘍が消滅。
退院後は暴飲過食の生活を改めて
玄米菜食の食事療法を始めました。局所治療だけでなく、
ガンに負けない体質に作り変えることが
「快適に“延命力”を掴む人生の近道だ」と悟ったからです。
ガンは死に急いだり、好き好んでメスや化学劇薬で
体を痛めつけることはありません。ガンはあきらめない! 
あせったり、あわてたりしてはなりません。
己の命はゆったりと守る――
いまは、「患者に優しい、しなやかな治療法」=
「スローヘルス健康法」の実現を全国に提唱しているわけです。

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